SGHトピックス
-
2年スーパーグローバル(SG)重点分野講座12
2018年6月15日(金) | SGHトピックス, 新着情報
6月14日(木)、1~2限「スーパーグローバルスタディー(SGS)」において、第12回2年SG重点分野講座を行いました。国内外実態調査で発表するプレゼンテーションの作成に取り掛かかっています。大阪大学 今岡先生とエネビシさんにお越しいただき、プレゼンテーション作りへのアドバイスをいただきました。今岡先生は5月31日に行った子どもの貧困問題の講義を取り上げ、「モノ作りで貧困を乗り越えられるのではないか。必要なのは自分で生きていく“自給力”である」と、アドバイスがありました。また、エネビシさんからは、「第三ホローでは自給力をつけるため、羊毛のフェルトからスリッパを作るワークショップが行われ、女性たちの貴重な現金収入となっており、ここでもモノ作りがキーワードとなる」と、アドバイスを受けました。
モンゴル・鳥取での調査で行うプレゼンテーション作りへの良いヒントとなりました。
-
2年スーパーグローバル(SG)重点分野講座10
2018年6月13日(水) | SGHトピックス, 新着情報
6月12日(火)、1~2限「スーパーグローバルスタディー(SGS)」において、第10回2年SG重点分野講座を行いました。今回はSave the Children Japan(SCJ)大阪事務所より伊藤愛さんをお迎えし、講演とワークショップを行いました。SCJはイギリスで約100年前にスタートし、現在約120ヶ国で子ども支援・救済活動を展開しています。今回は特に、モンゴルでの活動についてお話いただきました。モンゴルでは子どもの人口が総人口の3割を占めており、また、国民の3割が1日3ドル以下で生活する貧困層です。SCJは、遊牧民族の、幼稚園に通えない子ども達が自宅で学習できるよう、オリジナルの教材を届けたり、小学校で親から離れて寮生活をする子ども達のために放課後授業を行ったり心のケアをおこなったりしています。
次に、『遊牧民族が雪害(ゾド)に見舞われました。遊牧民の子どもが学校へ行けるよう、SCJの駐在員になって、プロジェクトを考えよう』というワークショップを行いました。「家畜を集めて牧場を作り、6次産業化する」、「補習授業を受けられる寺子屋を作る」などの意見が出ましたが、活動に必要な資金や人材の確保など多くの課題があり、ひとつのプロジェクトを実践する難しさを知ることができました。最後に、伊藤さんより、①それぞれの立場で協力していくこと、②情報を伝えること、問題に関心を持ってもらうこと。この2点を強調されました。夏の海外実態調査を前に、モンゴルでのSCJの活動を知ることができた貴重な時間となりました。
-
2年スーパーグローバル(SG)重点分野講座11
2018年6月12日(火) | SGHトピックス, 新着情報
6月12日(火)、「スーパーグローバルスタディー(SGS)」において、第11回2年SG重点分野講座をLAN教室にて行いました。今回は8月に行う国内・海外実態調査中に現地で行うプレゼンテーション作りを始めました。国内は日本語で、海外は英語での発表です。まず、富樫先生より、SGH課題研究の概要について話があり、プレゼン作りの目的についても話がありました。
国内、海外に分かれ、どのような流れでプレゼンを組み立てていくか、話し合いをしながら、大まかにトピックスを書き出していきました。これから8月までこの作業が続きます。
-
3年スーパーグローバル(SG)基礎知識講座1
2018年6月8日(金) | SGHトピックス
6月7日(月)、5~6限「スーパーグローバルスタディー(SGS)」において、総合的な学習の時間として、第1回3年SG基礎知識講座を行いました。今回は、インプロ(即興劇)講師である、月田有香さんと金城文さんをお招きし、インプロの体験を通して、表現力、感受性、コミュニュケーション能力を身につけます。
3年生56名を9グループに分け、①Yes And ②ワンワード ③ナイフとフォークという3つのいずれかのテーマに沿って、協力して即興で応答する練習を行いました。例えば、①Yes Andなら、行きたい国をひとつ決め、他のメンバーはその提案に「いいいね!」と言います。決して「いやだ、ダメ」などの否定の言葉を使ってはいけません。A「カナダへ行こう!」全員「いいね!」B「次は美術館に行こう」全員「いいね!」と順番に提案していき、旅行がテーマの簡単な即効劇を作りました。後半は、他の班の生徒からテーマをもらい、全員の前でその場で即効劇を発表しました。ほとんどが即興劇の体験が初めてで、戸惑う姿も見られましたが、徐々に慣れてくると班で協力して劇を楽しむ姿が見られました。今回習ったスキルを練習し、入試や就職の面接試験など様々な場面に役立てていきたいと思います。
-
2年スーパーグローバル(SG)基礎知識講座3
6月7日(木)6限、第3回2年SG基礎知識講座を行いました。今年度本校に長期留学に来ている留学生のカオファーンは自国のタイについてを、本校生徒の2年生大城伊織さんはフィリピンに短期留学した体験をそれぞれプレゼンテーションしました。
カオファーンはタイの概要から、首都はバンコクと一般に言われるが、現地では違う呼び名であったり、本当は世界一といわれるほど長い名前であったりすることを紹介しました。他にも、食べ物やお祭り、観光地について、また、彼の母校や友人の話や、能勢高校との違いなど、高校生らしい視点での異文化紹介でした。
大城さんは外の世界を知りたい、英語を話せるようになりたい。ということから、フィリピンで2週間の短期留学を体験しました。留学中に体験した、厳しくも楽しい学校生活、フィリピンと日本の文化の違いや驚いたことを紹介しました。海がとてもきれいで、物価が安く、治安も場所によっては良いといった良い面もあるが、ストリートチルドレンがお金を乞う場面を見たりといった、貧困の側面を見ることもあったと話しました。留学してみて、英語でのコミュニケーションに抵抗がなくなったこと、ストリートチルドレンを見たことで、日本は恵まれた環境にあると感じたそうです。
身近な高校生二人の話から、異文化をより近くに感じ取ることができたようです。
タイプレゼンテーション ←カオファンのタイについてのプレゼンテーションです。
-
2年スーパーグローバル(SG)重点分野講座8
6月7日(木)、1~2限「スーパーグローバルスタディー(SGS)」において、第8回2年SG重点分野講座を行いました。今回は総務省地域再生マネージャーとして日本のみならず、グローバルに活動している斉藤俊幸氏をお招きし、「日本と世界の地域活性化」のタイトルで講演いただきました。26才でコスタリカに渡り1年間仕事をし、帰国後すぐに起業した自身の体験などを交えてお話いただきました。日本の人口の3割が都市部に集中し、地方の多くが人口減少問題を抱える中、地方創生が日本を元気にするキーワードとなり、そのために必要なものは“エンパワーメント(Empowerment)”であるとの内容でした。
人間には一人ひとりが何かを成し遂げられる潜在能力があり、自分ができることは何かを見つけることが大切だ。そのためには、20代はお金を稼ぐことよりも、海外に出て様々な経験を積む中で、自分ができることは何かを見極めてほしい。高校生活の中では、将来どうなりたいかのイメージは持って過ごしてほしい、とアドバイスをもらいました。
斉藤さんは、最近ウィスキーで起業するためスコットランドに渡り、ウィスキー作りのノウハウを自分の目で見て来られました。能勢町でも、お米の代わりに麦を作り、醸造所を作ることは十分可能です。地方を自分達の手で再生させようという斉藤さんの言葉どおり、将来能勢町の活性化のためには何をするべきか、何ができるのかを具体的に考える貴重な時間となりました。
-
2年スーパーグローバル(SG)重点分野講座7
5月31日(木)、1~2限「スーパーグローバルスタディー(SGS)」において、第7回2年SG重点分野講座を行いました。今回は大阪府箕面市萱野地域にてNPO『暮らしづくりネットワーク北芝』で、貧困など地域の課題を解決するために職員として働いておられる、松村幸裕子さんを講師として迎えしました。講演とワークショップのテーマは、「日本における子どもの貧困を考える」です。
まず、導入として住んでいる地域や年収、家族構成の異なる家庭を例に上げ、グループに分かれて、年収から住居費や食費などに使えるお金を考え、1ヶ月の生活費をシュミレーションし発表しました。このワークショップから、収入があり生活はできるが、やりたいことがあってもあきらめざるを得ない“相対的貧困”という日本が抱える貧困問題が見えてきました。これは先進国に多く見られる貧困です。松村さんは、箕面市萱野地域で、“豊かな自己選択ができる大人になることをめざす”ことを目標に、食事を無料で提供する“子ども食堂”や、地域で使える通貨“まーぶ”を発行するなど、地域全体でこの問題に取り組んでいます。6人に1人が貧困を抱える日本で、私達にできることは何かを考えさせられる内容でした。
-
1年グローバルスタディー(GS)課題探究基礎講座 3(川又孝太郎氏講演会)
2018年5月19日(土) | SGHトピックス, 新着情報
5月17日(木)5・6限、1年GS課題探究基礎講座第3回を行いました。講師には、在ドイツ日本国大使館参事官である、川又孝太郎さんをお迎えし、「地域エネルギー会社による“地域活性化”と“エネルギー転換”」と題して、講演とグループ討論を行いました。パリ協定の話から、風力発電、太陽光発電など、再生可能エネルギーとそれを取り巻く環境、諸条件など、ドイツのエネルギー転換と日本を比較しながら、話を展開しました。また、ドイツで展開されている自治体出資の地域エネルギー公社「シュタットベルケ」の紹介がありました。「シュタットベルケ」は、太陽光や風力を使い地元の企業や個人が作った電気を買い取り地域に再供給し、それと伴い、電気やガス、上下水道、公共交通など公的サービスを提供、地元の雇用が増加するなど地域活性化に大きく貢献しています。現在ドイツでは33%を再生可能エネルギーでまかなっており、2022年には全ての原発の停止を発表しています。日本での再生可能エネルギーの利用は、14.8%とまだまだ低い状態です。
後半では、前半の講義を受けて、6つのグループに分かれグループ討論を行いました。能勢町で再生可能エネルギーを増やすべきかについて議論をし、最後に各グループでまとめの発表を行いました。「温泉を利用できないか」、「住民に再生可能エネルギーについての知識を広めることが重要」、「森林を使ってバイオマス発電は」など、多くの意見が出ました。人口減少の問題を抱える地元能勢町で、再生可能エネルギーの活用を考える有意義な講演となりました。
なお、この講演には能勢町とその他地域から大勢の方が、見学に来られました。また、関西テレビの取材もあり、会場は大いに盛り上がりました。この様子は、関西テレビの夕方の番組「報道ランナー」で放映される予定です。
今後も再生可能エネルギーについての研究を進め、来年には能勢町の職員の方々と一緒に、ドイツを訪問する予定です。
-
2年スーパーグローバル(SG)重点分野講座6
2018年5月18日(金) | SGHトピックス, 新着情報
5月17日(木)、1~2限「スーパーグローバルスタディー(SGS)」において、第6回2年SG重点分野講座を行いました。前回のエネビシさんの講義に引き続き、大阪大学の今岡先生にモンゴルの経済についてお話いただきました。モンゴルの遊牧民の数は減少していると言われていますが、実は増加しており2018年現在で30万人です。遊牧は国の産業の第一位を占めており、羊の数が総畜産数の半分以上を占めています。羊からは羊毛の他にも脂肪から石鹸が作られなど、捨てるところがありません。羊毛から出来たフェルトは家を建てる際の断熱材としても重宝されており、ゲルの内側にも使われています。カシミヤヤギからとれるカシミヤは、加工するのに技術が必要なため、そのままほとんどが中国に輸出されており、ユニクロのカシミヤ100%セーターはモンゴル製のカシミヤから作られていることを知りました。
後半では、モンゴルの羊毛産業はまだまだ伸びていくという内容でした。原材料の輸出ではなく自分達で加工する技術を身につけていくことが大切であること、羊毛は特に加工が簡単で糸を紡ぐ機械と織り機さえあれば世界でたったひとつの商品が出来上がること、それを売れば自給自足の生活を送ることも可能であることなど、今後の展開が紹介されました。自分の感性で自由に織る、日本の技術である「さをり織り」を、モンゴルでの手仕事として普及させてはどうかという提案もありました。「ものづくりの技術を身につけていけば、ストリートチルドレンは生まれないのではないか」という今岡先生の言葉が印象的でした。金銭的な支援だけではなく、技術や考え方の伝播など、支援の方法も考えていかなければならないことを学びました。
-
2年スーパーグローバル(SG)重点分野講座5
2018年5月17日(木) | SGHトピックス, 新着情報
5月15日(火)放課後、「スーパーグローバルスタディー(SGS)」において、第5回2年SG重点分野講座を行いました。前回の5月10日の授業に引き続き、大阪大学言語文化研究科大学院生のエネビシさんをお迎えし、「モンゴルの貧困問題と施策~第3ホローにおけるジェンダーセンターの活動から考える~」をテーマに、講演を行いました。
前半は、モンゴルの歴史をたどり、1920年代から2000年にストリートチルドレンが増加した時期までの歴史的流れを学習しました。1990年の民主化以降モンゴルの社会体制が大きく変化し経済的に多くの国民が困窮に陥りました。それに加え大きな雪害があり、遊牧民達がウランバートルに移り住み、厳しい生活のなかで多くのストリートチルドレンが生まれました。
これらの歴史的背景をもとに、3人のウランバートル移住者のケースを取り上げ、具体的にどのような経緯でウランバートルに移住し、どんな状況で暮らしていたか紹介がありました。次に、これらの人々の生活向上のためにウランバートルのトルゴイト地区の第3ホローという地域で活動してきたNGO団体「ジェンダーセンター Gender Center for Sustainable Development」の活動が具体的に紹介されました。ジェンダーセンターが目指すのは、これらの地区での、住民自治の仕組みを作り上げ、自律的な活動の中で自らの生活改善を目指し、さらに国や自治体に住民たちの状況や意見を提供する仕組みを作ることです。前回の授業で学んだ内容を、今回の授業ではさらに詳しく学び、8月のモンゴル実態調査に向けた事前学習として多くの情報とヒントをいただいた講演となりました。