平成30年度 SGH研究発表会を開催しました
2019年2月9日(土)、能勢町浄るりシアターにおいて、今年度のSGH課題研究の集大成となる平成30年度SGH研究発表会を開催しました。地域住民の皆様、SGHにご協力いただいた皆様など、100名超の一般の方々がお越し下さいました。
本校は平成27年度に文部科学省より、スーパーグローバルハイスクール(SGH)に指定され、「国際協力の現場で判断力と実践力を培うグローバル人材育成」をテーマに掲げて、研究開発に取り組んできました。4年目となる今年度は、2年生12名のスーパーグローバルスタディ(SGS)受講生徒たちが、「モンゴル 貧困とストリートチルドレン」をテーマに掲げ、自立的な社会の構築と相互連携について、SDGs(持続可能な開発目標)の視点を取り入れながら、課題研究を進めてきました。昨年8月、モンゴルと鳥取県にて実態調査を行い、それぞれが課題研究を進めてきました。
また、今年開校した豊中高等学校能勢分校の1年生は、SGH後継講座である、GS(グローカルスタディー)を受講しており、そのうちの8名がドイツのシュタットベルケ(自治体が作った電力会社)の仕組みを能勢町での地域創生に活かせないかを考え、研究を行ってきました。また、昨年一年間、マレーシアのアスンタ高校へ留学していた3年生が、留学生活で学んだマレーシアの多様性を能勢町へ活かせないかを研究し、発表しました。最後にすべての発表をまとめて、「能勢町活性化への提案」を行いました。発表生徒の感想、SGH運営指導委員の先生方の指導講評、最後は大阪大学今岡良子先生の助言で締めくくりました。引き続き、これらの課題研究や提案をもとに、能勢町並びに住民の皆様と連携を図りながら能勢町活性化に貢献していきます。
一年間ご指導ご協力いただきました講師の方々、地域の方々等、皆さまに感謝申し上げます。
◆当日のプログラムとその内容を報告します◆
1.学校長挨拶・来賓紹介・今年度の取組み説明
2.運営指導委員紹介
3.SGH全国高校生フォーラム 課題研究発表《英語》
『Poverty and Street Children in Mongolia~Empowering Children by Education』
2年 後 大成、大城 伊織、齊藤 大晟
昨年12月15日に東京で開催されたSGH全国高校生フォーラムで発表した課題研究。モンゴルの子供たちの貧困克服に「教育」が鍵となることを英語で発表。
【SGH高校生フォーラム】
4.1年GS課題探究重点講座 課題研究発表《日本語》
『シュタットベルケを成功させるために~一人ひとりが暮らしやすい能勢町作り~』
1年 大西 琉斗、合田 周平、中植 航太
前在ドイツ日本国大使館参事官、川又孝太郎氏の講演から始まった課題研究は、ドイツのシュタットベルケ(自治体の電力会社)にならい、能勢町で再生可能エネルギー活用を提案
【1年シュタットベルケを成功させるために】
5.3年SG重点分野講座 課題研究発表《英語・日本語》
『マレーシア留学からみた多様性について~ハラールについて考える~』
3年 齊藤 依乃里
マレーシアでの1年間の留学体験と、そこで学んだ文化の多様性について発表。また、能勢町でイスラム教のハラールをビジネスにすることを提案。
【マレーシア留学からみた多様性】
6.問題提起パフォーマンス 1年 大西 琉斗、中尾 帆介
能勢町の活性化がなぜいま必要なのか?コント形式でわかりやすく問題を提起。
7.2年SG重点分野講座 課題研究発表《日本語》
グループA『鳥取県からの地域創生の学び』
2年 石川 歩夢、小松 拓真、篠原 秀虎、ショア 愛央
日本一人口の少ない鳥取県は様々な地方創生活動を展開。これらを能勢町で活かせないかを提案。
【A鳥取県からの地域創生の学び】
☆モンゴルでのドローン撮影動画
グループB『モンゴル国 子どもの貧困と地域連携』
2年 田中 裕也、中岡 厚太
貧困はモンゴル国だけでなく、日本にも広がっている。能勢町から解決策を提案する。
【B子どもの貧困】
グループC『モンゴル国 ジェンダー平等』
2年 齊藤 大晟、辻 結衣名、中岡 優仁
モンゴル国では女性たちの活躍がめざましい。日本ではどうか。能勢町の活性化には女性の視点が必要であると提案。
【Cジェンダー平等】
グループD『モンゴル国 教育問題の取組み』
2年 後 大成、大城 伊織、小倉 惇
モンゴル国では子どもの数が急激に増え、学校不足から教育の質低下が不安視されている。能勢町では子どもが減り、学校の統廃合が起こっている。魅力ある教育環境を作るためには能勢町で何が出来るかを提案。
【D教育問題の取組み】
8.生徒による感想(全員)
本日の発表者17名が壇上に上がり、この一年間、学びを通して気づいたことや感じたことを述べました。
9.運営指導委員による指導講評
「会場から多くの質問があったが、逃げずに正面から答えようとする姿勢がすばらしかった」
伊井直比呂氏(大阪府立大学教授)
「中間発表会より格段に良くなっていた。ここで培った力を社会や地域で育てて欲しい」
大石なつ美氏(一般財団法人千里文化財団 理事兼事務局長)
「生徒たちはたくさんのものを見て成長したと感じた」
片寄俊秀氏(みつや交流亭代表理事)
「これまでより難解なテーマに取組んでいる」
平岡光生氏(能勢町商工会顧問)
「これからのグローバルな問題解決のパイオニアとなってほしい」
平田篤州氏(一般社団法人檸檬新報舎代表理事)
「すべての発表が点ではなく線でつながり、能勢町への提言となっていた」
瀧上健一氏(大阪府教育センター高等学校教育推進室)
「能勢高校生が能勢町の町づくりの中心になってほしい」
今岡良子氏(大阪大学 准教授)
10.学校長謝辞
11.閉会
☆ロビーでの発表掲示