SGHトピックス

2年SG基重点分野講座35《久木田純先生》

12月6日(木)1~2限、第35回2年SG基重点分野講座を行いました。元ユニセフ事務局長で現関西学院大学教授の久木田純先生にお越しいただき、演題「ユニセフの地球規模問題解決法~私のライフスタイルから世界を変えていく~」で講演していただきました。

前半は、人生100年時代を迎えるなか、それぞれの人生の中でいかに未来の地球に貢献できるかについてのお話しがありました。久木田先生は、国連職員(ユニセフ)としてバングラデシュや東ティモールなど通算6カ国で様々な支援活動に従事し、そして、今は、大学で教鞭をとり、次に自分にとってこれからできることは何か考えているというお話でした。高校生の時に自分がここまで地球に貢献できるとは思いもしなかったが、目標を立てなせばなるということを強調されました。

後半は、国連のSDGs(持続可能な開発目標)の取組みについて、詳しくお話しがありました。20世紀の「マネー中心」の資本主義産業社会により多様な問題が生じ、格差社会が進んだことに対し、2000~2015年はMDGs(ミレニアム開発目標)で8つの目標を立て、貧困対策を進めるなど発展途上国を中心に、格差社会の是正をめざしてきました。しかし、今、経済、紛争、環境、地球資源などで地球の未来が危ぶまれる状況の中で、SDGsで17のゴールを作成し、環境、社会、経済の統合的発展を全世界共通の目標として、発展途上国でも先進国でも誰一人として取り残さない取組みを進めています。

地球規模の危機に気がついた世界は、はたして、profitable(もうけが多い)からsustainable(持続可能)な世界に向かえるのか。講演の最後に、課題「人類は果たして22世紀を迎えることができるのか?YesかNoか」で、グループワークを行いました。最後にまとめとして、SDGsが示すように「20世紀の価値観に押しつぶされずに改革をすすめていくこと」、「Globalな問題をLocalに解決していくこと」、「個人ができることから取組むこと」で、地球規模の問題を解決していけると結ばれました。今まで学んできたSDGsの考え方、取組みを、自分たちのこととして捉える大きな機会となりました。