SGHトピックス

2年スーパーグローバル(SG)基礎知識講座5

7月4日(水)、サラヤ株式会社CSR推進部長の小辻昌平さんをお迎えし、第5回2年SG基礎知識講座を行ないました。「パームオイルとボルネオ環境保全活動」と題しての講演でした。

パーム油は全世界の油脂生産量において第一位となっており、食品、化粧品、石鹸など様々な製品に使われています。サラヤは「ヤシノミ洗剤」のメーカーとして知られており、マレーシア・ボルネオ島で採れるヤシノミからパーム油を作り、洗剤の原材料としています。サラヤが使うパーム油は、『RSPO認証油』という、環境や社会に配慮して生産された油です。

講演ではマレーシアの概要や歴史から始まり、パーム油の原材料であるヤシについての説明がありました。マレーシアではパームオイルプランテーションが一大産業となっており、栽培面積が国土の13.4%を占めています。そのため、熱帯雨林破壊やオランウータンやゾウを含む、野生動物の生息地が減少するなどの問題に直面しています。以前は、パーム油=地球にやさしい、でしたが、このような状況の中ではこの一面だけで商品を語ることができなくなっています。そのため、サラヤではそういった問題に目を向け、出来ることから少しずつでも取り組んでいこう、と各種団体と協力し、動物を保護して野生に戻すなど、ボルネオ環境保全活動をはじめています。また、洗剤の売り上げの1%を、ボルネオ保全トラストへ寄付しています。

講演後、質問の時間には「保護した子どものオランウータンはどのように野生に戻すのか?」など、生徒からの質問がありました。今までマレーシアについての基礎知識講座は何度かありましたが、マレーシアが抱えている環境問題やその取り組みについての話は初めてでした。また、サラヤなどの企業が製品を作るだけで終わることなく、環境問題に積極的にかかわっていることも学ぶことができ、有意義な時間となりました。