SGHトピックス

2年スーパーグローバル(SG)重点分野講座14

6月21日(木)、1~2限「スーパーグローバルスタディー(SGS)」において、第14回2年SG重点分野講座を行いました。今回は前半に大阪大学 今岡先生から『但東町と斉藤牧場 なぜ食料を作っている人が食べていけなくなったのか』をテーマに話をしていただきました。兵庫県にある但東町は9割が山林です。日本で多くの農家が抱えている問題と同じように、現金収入がなく、生きていけない、という農家が多くあります。昔は、少しの田んぼと数頭の家畜がいれば生きていけました。しかし、戦後、政府は欧米に習った近代的な農業を推し進め、農家は借金をして経営を拡大しました。その結果、生活が立ち行かなくなり、多くの農家が廃業し、都会へ流出するという悪循環が起きました。これは酪農家にも当てはまります。このお話は次回へと続きます。

後半では、能勢町健康福祉部福祉課より3名の職員の方に来ていただき、『能勢町の地域福祉を取り巻く環境~地域共生社会の実現に向けて~』をテーマに、能勢町の現状について話をしていただきました。

『1.能勢町の地域福祉を取り巻く環境』では、大植さん、菊池さんから、能勢町の人口推移、子供の貧困について説明がありました。大阪府内での相対的貧困率が14.9%なのに対し、能勢町は17.0%と高いことが分かりました。また、平成28年に小中で行った『子どもの生活に関する実態調査』では、家庭が抱える様々な課題と、地域におけるつながりの希薄化が原因による、家庭教育力の低下が浮き彫りになり、保健福祉センターに「子どもの未来応援センター」が設けられました。また、小中校には学校をプラットホームとした「居場所づくり事業」を行い、夏休みには昼食の提供もあるそうです。

『2.能勢町における地域強制社会の実現に向けて』では、花咲さんより、能勢町の高齢化がますます進んでおり、まさに少子高齢化であるという話がありました。その中で大切なのは、人と人とのつながりと、支え合う、『地域共生社会』の実現です。

今回の講演では、能勢町が抱える問題や、これからの課題が明確となりました。鳥取、モンゴルで行う、能勢町についてのプレゼンテーション作りに大いに役立つ内容となりました。